ブログ連続更新チャレンジ36日目。
今日は沖縄も寒い寒い。最高気温が11度までしか上がらないとか。
事務所の中なのに隙間風で震えてます。電気ストーブもう一個必要ですね。友利です。

今日は少し変わった相続の判例のご紹介です。

「相続させる」という遺言は放棄できるのか

相続相関図

被相続人:A
相続人:X,Y,Z

Aは不動産をYに相続させるという遺言を書き亡くなりました。他の財産については遺言書に記載されていませんでした。
Yはこの不動産に住んでいないなどの理由から、この不動産を相続することを望んでおらず、現金預貯金の相続を望んでいます。他の相続人YとZもこの不動産の相続は望んでいなかったため、裁判にて争うことになりました。

裁判所の判断

「Yは本件遺言の利益を放棄することはできない」

【理由】
・遺言は、この不動産をなんらの行為を要しないでYが確定的に取得したことになるため
・相続人全員で本件不動産を遺産分割の対象財産とすれば、遺産分割の対象となるが、その旨の合意が成立していると認められないため

【つまり】
遺言書に不動産をYにあげるよ!って書かれたら、これは自動的にYのものになること
他の相続人XとZが「遺言通りでいいんじゃね?」となっている(遺言内容に不服がない)。

結果とこの判例から学ぶこと

Yはこの不動産を所有し、他の預貯金などの財産についてはXYZで分割(Yは不動産分減額)することになりました。

この判例から学ぶことは、相続人が誰も望まない資産を「相続させる」と遺言に書くと、争いの原因になりかねないということです。

もらいたくない不動産の例

もらいたくない不動産の特徴は

  • 活用方法が見当たらない
  • 売れない
  • 維持管理費用がかかる

例えば、誰も継ぎたがらない実家とぶお仏壇(トートーメー)、所有するだけで赤字になる(維持コストが高いなど)資産価値のないマンション、木の枝や葉が散乱することで余所に迷惑をかける急傾斜地の土地など。

争いを避けるためにできること

不動産は分けづらく、個性がその価値に大きな影響を与える財産です。
持っているだけでマイナスになるような不動産があるならば、

  • 相続が起こる前に整理する
  • 相続人を指定し、その不動産を整理する費用や手間の分を他の財産で賄うよう遺言書に明記する

などの事前の準備が、争いを避ける相続になるために必要です。

遺言書は書けばいいものではなく、その書き方1つでさらなる争いを招くこともあります。
そうならないためにも、遺言書を書く際には相続カウンセラーにご相談くださいね。